こんにちは!
運動指導研究家の大塚聡(サミー大塚)です。
やっと暑さも和らいできてマラソンの季節が到来しますね!
しかし「今まで暑すぎて全然走っていません!」って方も多いと思います。
そんな時はいきなり走るのではなくストレッチングで筋肉を整えてから走ることをお薦めします。
また一口にストレッチングと言っても実は様々なストレッチングがあります。
そこで本日はストレッチングの基礎知識を学んでいただきます。また動画でもストレッチングのご紹介致しますので実践してみて下さい。
Contents
そもそもストレッチングとは?
「ストレッチングって何?」って聞かれたら・・・「身体の柔軟性を高めるエクササイズ」ってことは何となくご存知でしょう。
ちょっと専門的な表現をすると「ストレッチングとは、筋や腱を伸展させ、関節可動域を改善させるエクササイズである」ということになります。
ストレッチングの種類と方法
ストレッチングはその方法により効果が異なります。場面によりどのストレッチングが有効かが違ってきます。
ここで言う場面とは、運動前、運動後、日常生活でちょっとリラックスしたい時、等です。まずはストレッチングの方法を簡単に解説しておきます。
スタティックストレッチング
伸ばしたい箇所を「伸びてるな~」ってところまで動かし20~30秒保持する方法です。呼吸を止めずに、伸ばしを意識してる時、息を吐くようにします。
この方法は安全で、なおかつ容易に行えます。
いわゆるストレッチングとして多くの人達が実施している方法です。
スタティックストレッチング参考動画
■床で寝ながらできる「大腿四頭筋もも前ストレッチング」動画です。
■「ハムストリングス」もも裏のストレッチング動画です。
バリスティックストレッチング
反動や勢いをつけて行う方法です。この方法では筋が急激に伸ばされ、伸張反射といって逆に筋を収縮させる反応が起きます。又、筋を損傷してしまう恐れもあります。
昔よく見られたストレッチングの光景ですね。
※リスクを認識した上で場面によっては有効活用することもあります。
ダイナミックストレッチング
歩行やジョギングをしながら、伸ばしたい部位をリズミカルに動かす方法です。
例えば太ももの裏側(ハムストリングス)を伸ばしたい時は、歩行やジョギングをしながら脚を蹴り上げるような動作をします。
これも、素早い動作が伴いますが、バリスティックストレッチングのような身体の一部の重みを利用した反動ではなく、筋肉をしっかり使った動作なので、筋損傷の危険も少なく効果も上がると言われています。
サッカーの練習でよく用いられるブラジル体操もダイナミックストレッチングです。運動前のウォーミングアップに適しています。
ダイナミックストレッチング参考動画
■走る前後におすすめ!「身体をひねって腰回りをほぐす運動」動画です。
■「股関節回し運動」の動画です。可動域を広げ、柔軟性を高めます。
PNFストレッチング
PNFとは「proprioceptive neuromuscular facilitation」の頭文字で日本語にすると「固有受容神経筋促通法」といいます。この方法はパートナーが必要でテクニックも要します。
ここではその技法は述べませんが(文章で簡単に説明が困難なので・・・)ストレッチングの効果が短時間で現れることで知られています。興味のある方は調べてみてください。
以上の方法を踏まえた上で次は、場面別ストレッチングの効果とそれを引き出す方法です。
運動前のストレッチング効果
運動前のストレッチングはウォームアップとして重要です。
・筋の傷害のリスクを軽減する。
・筋のコンディションをチェックする。
筋のパフォーマンスを高めるには「ダイナミックストレッチング」が効果的です。動きのパターンの中で柔軟性を改善させていけるので、スポーツ実施前等には適しています。
一方「スタティックストレッチング」は心身がリラックスしてしまい筋のパフォーマンスが低下してしまうので運動直前のストレッチングとしては適さないでしょう。
・筋の傷害のリスクを軽減するには「スタティックストレッチング」と「ダイナミックストレッチング」の併用が効果的!
・筋のコンディションをチェックするには「スタティックストレッチング」がオススメです!
運動前のウォームアップの流れ
運動前のウォームアップとして基本的な流れは
という構成がお薦めです。
運動後のストレッチング効果
運動で利用された筋は収縮し、そのまま放っておくと硬くなり、柔軟性が低下します。
柔軟性の低下だけではなく筋のバランスが崩れ障害を引き起こす恐れも出てきます。
よって運動後はストレッチングにより筋を元の長さに戻す必要があります。
又、運動後の筋は興奮し緊張状態にあります。
そんな緊張を緩和しリラックスさせなければいけません。
これらの効果を引き出すには「スタティックストレッチング」が有効です。
さらに、激しい運動により疲れた筋の疲労をとるには、リズミカルに動いて血流を促す「ダイナミックストレッチング」が効果的です。
運動後のクールダウンとしてのストレッチングは状態を見ながら程よく「スタティックストレッチング」と「ダイナミックストレッチング」を併用するとよいでしょう。
その他のストレッチング効果
運動前、運動後でなくても、日常生活において、デスクワークの合間に伸びをしたり腰を回したりしますよね。これも一種のストレッチングです。
なぜ、日常疲労を感じた時にストレッチングを行うのでしょう?
ストレッチングには筋をリラックスさせる効果はもちろん、こころをリラックスさせる効果もあるのです。
ストレッチングにはこころをリラックスさせる自律神経の活動を豊かにする働きがあります。
又、ストレッチングには筋を成長させる効果があります。激しい運動ができない人もストレッチングにより筋肥大とまではいかなくても筋の萎縮を抑える効果が期待できます。
まとめ
今回紹介した4つのストレッチングの中で、バリスティックストレッチングは筋の損傷の恐れもあることからお勧めしません。
PNFストレッチングについては、技術を要するパートナーが必要です。見よう見まねで実施しても効果は望めません。
ただし、基本的な動きはさほど難しくないので興味がある方は調べてみてください。
よって一般的なストレッチングとしては「スタティックストレッチング」と「ダイナミックストレッチング」を活用することをお勧めします。
基本的には「スタティックストレッチング」はリラックスや調整のためであり「ダイナミックストレッチング」は運動前の準備やトレーニングのためのストレッチングとして利用するとよいでしょう。
ストレッチングに関してはまだまだ研究の余地や違った見解もあります。おおまかな効果の違いを把握していろいろ試してみてください。
目的に合わせたストレッチングが選択できるような眼を養いたいですね。
自慢じゃありませんが私は身体がかたいです!
でもストレッチイングやってますよ。
見た目に柔らかくならなくてもストレッチングをやることで上記のような効果は得られます。ゆったりした呼吸をしながらのストレッチングはリラックス効果抜群です。
サミー大塚(大塚聡)プロフィール 略歴
1986年~ 民間フィットネスクラブにて指導責任者、経営責任者として勤務 資 格人間科学(健康科学)修士 活 動健康関連事業、特に運動指導に重点をおいた活動に力を注いでいる。 スポーツ選手、学生、高齢者等多岐にわたり運動生理学に基盤をおいた安心で信頼のおける指導をモットーとしている。 主なメディア出演等 マラソン指導に関するもの その他 現在、東京都千代田区三番町にてパーソナルジム |