神戸マラソン2017!実際に走って人気の秘密がわかった【体験記】



【今回のマラソン体験記データ】

《出場したマラソン大会》
神戸マラソン2017(フルマラソン)

《年齢》
30代前半・女性

《マラソン経験》
年間フルマラソン1~2本、ウルトラマラソン1本、ハーフマラソン2~3本

《職業》
自営業

《ベストタイム》
3時間45分32秒(サブ4)

《マラソン練習》
週3日の10kmのジョギング・LSDなど

神戸マラソン2017開催

神戸マラソンとは、2010年より毎年1回、秋に兵庫県神戸市の中央区以西をコースとして開催される市民参加型マラソンのことで、今年で8回目を迎える大人気のマラソン大会です。

2015年までは須磨浦公園をフィニッシュ地点としたクオーターマラソン枠も設けられていましたが、現在ではフルマラソンのみのエントリーが行われています。今回私が参加する大会はフルマラソンです!

人気の秘密は景色にあります。六甲山系を代表する山々の麓を臨みながらの走りは爽快感抜群です。さらに眼下には瀬戸内海のオーシャンビューが広がるなど、魅力的なコース展開は市民ランナーにとって、一度は走ってみたい憧れのコースです。

神戸マラソンのコース紹介

コース全体は、一見平坦のような印象です。ですが実際は見た目以上に高低差があるため、多くのランナーが苦しめられる難関コースです!各ポイントの特徴をぜひとも抑えておきましょう(のちほど区間ごとに紹介します)。

神戸マラソンは、日本陸上競技連盟とAIMSの公認コースです。総距離にして42.195㎞、定員は20000人(毎年4倍近い倍率となる人気の大会であることでもおなじみです)

制限時間は7時間、参加費用は10,800円となっています。大型マラソン大会の例にもれず、沿路には通過地点のうち9ヶ所に関門となるポイントが設定されています。それぞれ指定された時間内に通過することができなかった場合、足切りをされてしまい、その後の走行はできません。ちなみにリタイヤした方は、送迎バスにてゴール地点へと戻ります。(バスまで出るなんてさすがです!)

無事完走するためには日々の練習が大切になります。以下の記事もご参照ください。

私が実践しているフルマラソン練習

神戸マラソンの参加資格と手厚いケア

18歳以上の男女であれば、誰でも申し込むことが可能です。ハンディキャップのある方に関しても、伴走者を付けることで、参加が可能な場合があります。また、ドクターや看護師などといった医療スタッフが、一定の間隔で並走してくれているんです。ランナーにとっては走行中にトラブルが起こった場合でも安心できるますね。

神戸マラソンの出場選手は様々

神戸マラソンは、招待選手といったプロのランナーから、実力を兼ね備えた一般の市民ランナーが大勢参加します。また、愉快な仮装や派手なコスチュームを身に纏ったり、それぞれ拘ったおしゃれなランニングウェアを着こなした、いわゆる「ファンラン」で参加される方も大勢います。

これだけのサポートがあるお陰からか、完走率が高い大会となっていますので、安心して参加できますね。

神戸マラソンの美しい景観

神戸って海や山といった自然に恵まれた景色が美しい地域ですよね。その景観を楽しみながら次々と現れる神戸の名所を眺めていると、走り疲れたとしても、まるで癒やされていくかのような不思議な感覚が得られます。

見処の1つに淡路島と本州を繋ぐ、明石海峡大橋を超えたところに垂水という場所があります。そこで折り返しを行うため、都会の市民マラソンにありがちなコースを間違えてしまったり、逆走してしまったり、迷子になってしまうといった懸念は一切必要ありません。

ただひたすらに真っすぐに爽快感と共に駆け抜けることができます。そこが神戸マラソンの最大の魅力であると言えるでしょう。

「神戸マラソン2017」レース開始

午前9時、市長によるスターターピストルが開始の合図です!スタート地点は神戸市役所に隣接するフラワーロード。南側に位置する「東遊園地公園」や「みなとのもり公園」がランナーの集合場所となっており、荷物などをそこで預けることとなります。

神戸マラソンを快適なレースにするために

お手洗いは、途中にいくつも簡易トイレが設置されていますが、どうしても混雑してしまい、時間をロスしてしまうことに繋がりかねません。できればスタート前のその地点で済ませておくことをお勧めします。場所によっては、男女どちらも利用できるお手洗いもありますよ。

そして、ランナーは、ゼッケンナンバーの順番でスタートを迎えることになります。ゼッケンに内蔵されたICチップでタイムの測定ができるのですが、いわゆるガンタイムとなります。場合によっては、15分以上の差が生じることもあるんです。正確なタイムを知る上でも、腕時計などで自分がスタートを迎えた時間をしっかりと確認・管理するようにしたいところです。

さらに、気をつけていただきたいことは、フラワーロードの周辺には高層ビルが多く建ち並んでいますので、待機する場所が日陰となってしまい、肌寒さを感じてしまうことです。筋肉が冷えることによって、ポテンシャルを十分に発揮できなくなってしまっては元も子もありませんよね。

防寒対策も必要になってきます。かなり使える方法として、捨ててしまってもいいような上着を着用しておきます。ゴミ袋のようなものでもOKです。それをスタートと共にゴミ箱に捨てるといった方法で体を冷やすことなくスタートを迎えることが可能です。

(スタート~10㎞)

スタートゲートを通過したあと、まずオニツカタイガーをルーツとする地元企業であるアシックスのショップが見えてきますので、そこを目印に左折し、一気に南京町のある元町方面へと向かいます。

この時点では、多くのランナーが同じくらいのペースで走り抜けることとなるため、広い大通りでも、まさに人人人で埋め尽くされてしまいます。ですから、この辺りでは、人とのぶつかる可能性などもありますので、下手にペースを上げてしまうと、無駄な力を消耗してしまいます。

ほかのランナーとの距離感を一定に保てるような、安定的なランニングを心がけると良いと思います。神戸の中心地に近いということもあって、沿道で応援してくださる方々も多いです!エネルギーが満ちてきますね。まだまだ余裕のあるランナー達の、声援に応える姿があまた見受けられました。

その後、長田区の鉄人28号の像が一瞬見えるあたりから、最初の傾斜のあるポイントに差し掛かってきます。時間もお昼に近づき、徐々に日差しがきつくなって、体感温度も上がってくるので、少し苦しくなってきました。沿道にもたくさんの応援の方やボランティアの方ががひしめき合って声援を送ってくれます。

ここで、いつも私がするフルマラソンのコツをお伝えします。コースになっている道路は舗装されていますが、足への負担を考えて、なるべく段差や躓くようなポイントの少ない道路中央(真ん中あたり)を走るようにするのです。この工夫が後から生きてきます。疲労感が軽減されるだけでなく、完走後の足の回復にも違いが出てきます。

さて、須磨の海浜水族園が目視できるポイントで10kmを超えてきます。前半は何も問題なく快適な走りができました。

20㎞~30㎞)

須磨浦公園を超えたあたりから折り返し地点までは、ひたすら平坦でまっすぐな海沿いの道が続きます。その道のり、折り返してきた先頭のトップ集団と中継車及び先導する白バイの警察官とすれ違いました。トップランナーと走れるなんてテンション上がりますね。

明石海峡大橋が目の前に現れると折り返し地点はもうすぐそことなっています。このあたりから、人の混み具合がまばらとなり、ペースを乱すランナーが増えてきます。まだまだ余力のあるランナーは、このあたりからピッチを上げてくることが予想されます。折り返し地点の県立舞子公園付近では、二つ目の急勾配が出現しますので、踏ん張りどころですね。

後半は塩屋~須磨~鷹取とこれまで走ってきたコースを引き返しつつ、新長田~兵庫と続く道を一路、御崎公園・ノエビアスタジアム神戸がある和田岬へと進んでいきます。

平清盛による和田の泊まりで全国的にも知られる和田岬は、比較的沿道の声援が少ないだけでなく、給水などエイドも小規模で、ランナーにとっては苦境と言わざるを得ません。魔の30kmと言われる地点が近づいてくる区間でもありますので、体力も気力を奪われがちとなります。でもここを乗り越えることによって、再びエールが多くなる神戸ハーバーランド周辺に到達することができるので、なんとか頑張ります!

給水ポイント攻略

日が昇って、照りつける日差しで汗の量がスゴイことになってます。給水ポイントを見つけたら、必ず水分を摂るようにしました。

唇を濡らす程度であっても、脱水状態には効果があります。なお、給水所によって普通の水を置くポイントと、経口補水液やスポーツドリンクを置いているポイントと別れています。自分の身体の調子を見ながら、いずれか選択する必要があります(適度な塩分補給もフルマラソンを乗り切るためには看過できません)

主な給水ポイントは、どこも混雑していました。ポイントはドリンク設置台は手前だけではない、ということです。

走るペースによっては、カウンターの奥で受け取るとスムースにいきますよ。なお、設置箇所は、5km7km9km12km付近(過去のクオーター終了地点)、14km、17km、18km、21km.24km,27km、30km,33km,35km,37km(浜手バイパスからポートアイランドに向けた道中)、40km付近(神戸学院大学を左手に海辺の広がる敷地内)などが挙げられますが、例年このとおりであることは保証できません。給水のみ、給食のみのポイントもあるので、あらかじめ手持ちのエネルギー源を持参し、自分のコンディションに合わせた栄養摂取が大事です。

ご自身の消費カロリーを知ると、エネルギー補給量がわかりますよ。以下の記事もご参照ください。

フルマラソン完走の消費カロリーは?

30㎞~ゴール)

ほとんどのランナーにとって、クライマックスを迎える最終区間ですが、給水だけでなく数々の地元スポンサーによる食べ物の提供なども多くなってきます。私はゼッケン番号が最後の方だったので、早い段階に現れる給水・給食ポイントでは品数が足りず、思っていたような栄養摂取ができませんでした。

でもランナーの減ったこの辺りからは選びたい放題になってきます。特におすすめなのが、カットバナナ、QBBのチーズ、カネテツデリカフーズの練り物、一口サイズのパン、地元の方が有志で提供してくださる半冷凍のみかんなど、美味しく頂いて幸せでした。

神戸マラソン最後の難所へ

さて、フィニッシュ地点であるポートアイランドに近づいてきました。ここは最後にして最大の難所とされています。

ポートライナーと並走することとなるその道程は、本大会において最も苦しいポイントであり、ほとんどランナーが行く手を阻まれることで有名です。つまり、逆に言えばこの地点を制した者が理想的なタイムでゴールすることができるのです。

普段は、車輌のみの乗り入れであるため、神戸マラソン大会でしか走ることができないことでも知られています。総延長は3.0km!そこまで走ってきたランナーにとっては過酷なコースとなっています。とはいえ暑い中、神戸学院大学の学生ボランティアさんたちが等間隔で立って応援してくれました。大変勇気づけられましたね。

ポートアイランドに入ると、ゴール地点のバルーン(気球)が目に飛び込んできます。あとは島内を沿路に従ってひたすら駆け抜けていきます!私も最後の余力を振り絞って頑張りました。

このあたりでも、給水と塩分摂取は非常に重要となってきます。私はポートアイランド内のゴールまで残り5kmを切ったあたりで、足がつってしまいました。不本意ながらエイドのお世話になることに・・・。ふくらはぎへの冷却スプレー噴射と経口補水液補給の措置を受けましたが、そのことによって、結果的にタイムを10分ほどロスすることになりました。そこから自分との戦いであると言い聞かせ、疲労感の溜まった身体に鞭打ってゴールを目指します!

神戸マラソン遂に完走

ゴール地点では、音楽隊によるファンファーレの生演奏が催されており、限界を超えた体でも頑張れます。やっとフィニッシュゲートを潜って、完走しました。途中のアクシデントもあって、自己ベストとは程遠い記録となりましたが、神戸マラソンの大会運営や、コースは素晴らしかったです!

このように神戸マラソンは声援も多く、コースの美しさもあって感動できること間違いなしです!毎年抽選になるのも納得できる、大満足の大会となりました。

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「NHKおはよう日本!」「ミヤネ屋」をはじめ、多数のメディアに出演したスポーツ科学の専門家が、運動生理学に基づいた初心者のための正しいフルマラソン練習法をお届けします。