初めてフルマラソンに挑戦するという初心者は、どのようにして走っていいのか分からないと思います。
そこで、「初めてのフルマラソンの目標は完走すること!」というマラソン初心者の方に、フルマラソンをスタートしてからゴールするまでどのようなペースで走ると完走できるのか、マラソン中に起きるアクシデントの対処法や注意すべき点などをご紹介いたします。
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フルマラソンを走るペース
フルマラソンがスタートをしたらゆっくり行きましょう。これが全てです!
大きな大会ではスタート直後は人がごったがえしていてなかなか進めなかったりしますが焦る必要はありません。そんな景色を楽しみながら混雑がバラけるのを待ちましょう。混雑がばらけたら落ち着いてペースを確認します。
調子がよくてスピードを出したくてもゆっくりペースを保ちます。ついスピードアップしてしまってもすぐにペースを戻してください。
これだけゆっくりペースにこだわるのは私も失敗しているからです。つい調子に乗って前半とばしてしまい後半大変苦しい思いをしました。
あなたの初フルマラソンの目標は「完走」でしたよね!
後半も余裕をもって楽しむためには前半からペースを守ってください。
どのくらいのペースで走るかというと、時速6.5~8.0km/h(9分13秒~7分30秒/km)のペースで行きます。
- 時速6.5km/hペースで走る→6時間29分で完走
- 時速7.0km/hペースで走る→6時間1分で完走
- 時速7.5km/hペースで走る→5時間37分で完走
- 時速8.0km/hペースで走る→5時間16分で完走
制限時間6時間の大会でも7.0km/hよりちょっと早いペースで行けばOKです。
この辺の数字をなんとなく覚えておきましょう。GPS付の時計はペースが出ますのでチェックしながら行けます。
「飛ばしちゃったな・・・」と思ったらこの辺の数字(スピード)まで戻して落ち着いて走ります。
6.5km/h(9分13秒/km)ってけっこうゆっくりなので、自分ではすごく遅く感じてもけっこう大丈夫なものです。
ペースのアップダウンはあってもいいです。制限時間と状況に応じて8.0km/h(7分30秒/km)~6.5km/h(9分13秒/km)の間でうまく調整してください。ペースを守って走るのってけっこう楽しめます。
実際にはこの数字をマジックインキ等で腕や手に書いて確認しながら走るといいですよ。私はそうしてます!
マラソンレース中のアクシデントの対処法
初めてのマラソンは分からないことが多いと思いますし、走っていると予期せぬアクシデントに出くわすかもしれません。よくあるアクシデントやその対処法をご紹介いたします。
マラソン中の飲食について
ほとんどの大会では途中に補給所があり、水分補給や食べ物を提供してくれます。水分補給はともかく食べてもいいの?と思う人もいると思います。
食べてもいいですよ!
フルマラソン42.195kmを完走するにはエネルギーが必要です。そのエネルギーを食べて補給するんだと考えてください。ほどほどにつまみながら行くのがいいと思います。途中で止まって食べるのが嫌だなと思えば無理に食べる必要もありません。
補給所のサービスの他に、自分でブドウ糖のタブレットや飴を持参するのもおすすめです。どのタイミングで補給するかはさほど気にしなくていいですが、だいたい10kmごとor1時間ごとに1粒~2粒くらい補給するといいと思います。
水分補給は補給所があるたびに補給するくらいこまめに摂りましょう。暑いときは飲まなくても身体に水をかけるというのもありです。長丁場なので水分とエネルギーをうまく補給しながら行くのがポイントです。
マラソン中のトイレについて
マラソンの途中でトイレに行きたくなることがあります。トイレを見つけたらすぐに行きましょう。
「もう少し我慢してあとでもいいや」と思っているとなかなか次のトイレがなかったりします。並ぶこともあるので、トイレに行きたくなったら早めに行くことをお薦めします。
時間をロスしますが、少しの時間ペースを少し上げればすぐに元のペースに追いつきますので大丈夫です。先は長いのでトイレの時間ロスは取り戻せます。
マラソンレース中に足がつったときの対処法
レース後半になると足(ふくらはぎ)がつることがあります。
そんな時はどうするかというと、焦らずに落ち着いてふくらはぎを延ばすストレッチングをしましょう。
まずは止まってしっかりと伸ばします。その後なるべく早く動き出して歩きながら伸ばすようにしましょう。ずっと止まっていると動き出すのが辛くなりますのでなるべく早く歩くようにします。
辛いですがここが勝負どころだと思って頑張りましょう。
「足がつってしまったからもうダメだ!」と思わなくて大丈夫です。伸ばしながら歩いていればそのうちにおさまってきます。私もよくつります。
時間内にゴールすればいいんだ!と強い気持ちをもって進みましょう!
マラソン中の「頑張る異変」と「止める異変」
フルマラソンの途中でどこかが痛くなってくることがあります。異変の発生ですね。膝、股関節、足の指、または腕が痛くなることもあります。
もちろん身体へのダメージはありますがフルマラソンではよく起こります。命に関わる可能性は低いので気合で乗り切れるなら進みます。
ほとんどの人がどこかの痛みと闘いながら完走を目指します。私も必ず膝や股関節が痛くなります。
医学的に言えば止めた方がいいのでしょうが、哲学的に言えば進めです!(笑)
心身に発生する困難に打ち勝ちながら完走できた時の感動がフルマラソンの醍醐味とも言えます。でも絶対に無理はしないでください。
「進め」と言ったり「無理をするな」と言ったり矛盾していますがここは自己責任で判断してください。
では、自己責任ではなく「止めてください!」はどんな時か?
- 胸が苦しくなったとき
- めまいがしたとき
- 頭がボーっと又は痛くなったとき
- 吐き気がするとき
こういう症状が出てきたら勇気をもって棄権しましょう。
こういう症状は心臓や脳になんらかの異常が発生したかもしれません。命に関わる可能性があるので残念ですが勇気をもって棄権しましょう。近くにいる係員に伝えて指示を仰いでください。
完走は次の挑戦までとっておきましょう。絶対に無理はしないでください。
スポーツは遊びです。楽しむことが一番!
脚が痛くなってからの走り方
20km付近から脚の異変が発生する可能性があります。身体が動きづらい、脚が重い、膝や股関節が痛いというような「頑張る異変」です。
そんな状態になってきたらどうやって進み続けるのか?
そうです!進み続けるのです!
あえて「走り続ける」ではなく「進み続ける」と表現しました。歩いてもかまいません。一歩一歩進んでください。
「歩いたら完走ってことにならないんじゃないか?」と思う人がいらっしゃいますがそんなことはありません。途中で歩いてもゴールすれば立派な完走です。
異変が発生すると歩くのも困難な状態になります。それを乗り切って一歩一歩進んでゴールすることは称賛すべき完走です。
「歩いたら制限時間に間に合わないのでは?」と不安になりますよね。でも行くしかないんです!「行けるところまで行く!」という覚悟で腹を決めて進みましょう。そうしたらそのうちに痛み等が軽くなって走れるようになることがあります。それを信じて今はひたすら一歩一歩です。
脚が痛くてなかなか進めない時は腕を振りましょう!一歩を出すには脚の動きにばかり気を取られがちになりますが、腕を意識して振ります。腕を振ると脚の動きの助けになります。
「いちにっ!いちにっ!」と唱えながら腕を振って一歩ずつです!
これは私の初マラソンの経験からのアドバイスです。まさに私がそうだったんですよ。諦めずに次の一歩を出しているうちにだんだん早く歩けるようになり、気が付くとゆっくり走れるようになってきたんです。
これは辛い異変が起きた想定でのお話しですので必ずしもこんな状態になるとは限りません。辛さのレベルはもっと軽いこともあるのでご安心ください。
前半にオーバーペースになった時に異変も起こりやすい傾向にあります。作戦の基本である「ゆっくりペース」を心がけることが異変を発生させないためにも大切なんです。
20km過ぎて異変発生がなくても飛ばしてはいけません。あくまでも作戦どおりのゆっくりペースを守ってください。この先30kmを超えてくると多かれ少なかれきつい場面を迎えます。その時に備えてゆっくりペースを維持してください。
ラストスパート!30kmからの作戦
やってきました30㎞地点!ここからが本当の勝負です!勝負を楽しみましょう!
色々と身体に異変が出てくると思いますが
- 来た来たこれが30㎞か!
- これからがフルマラソンの醍醐味だ!
- もうここまで来た!
- まだ10㎞以上もあると思うのではなくもう30㎞も来たんだ!
- 一歩一歩進んで行けば必ずゴールが来る!
- 脚を動かせ!腕を振れ!ゆっくりでいいんだ、前へ進もう!
こんなことを思いながら、唱えながら進みましょう。私も初マラソンの時にそうしました。
ここからは気持ちの問題です。動きづらい身体でいかにして前へ進むかを楽しむんです。
呼吸の辛さはほとんどないと思います。呼吸がきつくなるほどスピードを出していないからなんです。
将来的にもっとスピードを出してタイムを狙うようになると呼吸も辛くなりますが、ゆっくりペースのこの作戦は身体的なきつさを乗り切ればなんとかなります。脚が固まったように動かなくなっても自分を信じて一歩一歩前へ進みましょう!
ラスト2kmの作戦
いよいよ来ました40km地点!ラスト2kmです!もう大丈夫です。
超きついと思ってる人!もうすぐゴールなのにとても遠く感じるかもしれませんが、一歩一歩行くしかありません。そこらじゅうが痛いかもしれませんが、一歩一歩進んで行けばもうすぐゴールです。あと少し頑張りましょう!
思ったほどきつくない人!ラストはタイムを狙いましょう。
今更か?と思うかもしれませんがここからは飛ばしても大丈夫。きつくなったらゆっくりに戻せばいいんです。40kmからどれだけ走れるかチャレンジしてみましょう。しっかり走ってゴールしてください!
というようにゴールまであと少しの距離においても身体状況は千差万別です。ご自身の状況に応じてラストスパートを楽しんでください。
フルマラソン完走の秘訣はゆっくりペースで走ること
初めてのフルマラソンを完走させるための方法をご紹介いたしました。
私の初マラソンは脚をなんとか動かし身体はボロボロの状態でラスト1kmがとても遠くてやっとの思いでゴールしました。
2回目はラストでスピードアップする余裕がありしっかりした走りでゴールできました。
2回目はこの作戦を実行してゆっくりペースをしっかり守ったのが良かったのです。
調子が良くても途中を飛ばすと後半が大変です。初心者、特に初マラソンはくれぐれもゆっくりペースを守ってくださいね。
しつこいようですが初マラソンはまずは完走を目指してください。そのためにはゆっくりペースです。
どんな状況であれフルマラソンを完走して想像を超えた感動を味わってください!
ゴールは笑顔で大きく手を上げてですよ!(^^)!